図書館で、トマ・ピケティの『21世紀の資本』を借りて読んでみました。
というか、700ページを超える分厚い本で、読む時間が足りなくて全部は読めなかったのですが、この本の「はじめに」を読むだけでも、有名な「r>g」に触れることができます。
(と、言っておきますが知らなかったのは内緒。)
- r:資本の平均年間収益率(利潤、配当、利子、賃料などの資本からの収入をその資本の総価値で割ったもの)
- g:経済の成長率(所得や算出の年間増加率)
ざっくりいうと、資本(資産)を運用(r)したほうが、給料を増やす(g)よりも、増える!!って感じ。それゆえに、資産を持っている人はさらに資産が増えるので格差が広がるっていう。
ここ最近のニュースでも格差是正っていう話題が出てきますが、そもそもの定義や情報をすごく細かく教えてくれます。
そういえば、バビロンの大富豪で言っていましたが、お金に働いてもらうのが大事!ってことですね。資本主義は。
本の内容
『21世紀の資本』の「はじめに」の中で、本書の目的を書いてくれていますが、「r>g」というのは、
ちゃんと過去のたくさんのデータで調べてみたらわかったことです!
そのデータは、こうなっています。
というのを、すべてまとめてくれています。
しかもデータ内容がすごくて、世界に存在しているものを利用しているので、歴史的範囲は1700年からはじまり、地理的範囲は主要先進国としてアメリカ・日本・ドイツ・フランス・イギリスになっています。
その理由もしっかり教えてくれます。
一度は、読んでおきたい本ですね。
ちなみに、Amazonの「試し読み」で「はじめに」は読めるので読んでみてくださいな!
トマ・ピケティの「経済学」への考えが面白い
34ページから35ページに、ピケティの「経済学」という学問への考え(意見)が、読者寄りな感じがしてびっくりしました!
・・・率直に言わせてもらうと、経済学という学問分野は、まだ数学だの、純粋理論的でしばしばきわめてイデオロギー偏向を伴った臆測だのに対するガキっぽい情熱を克服できておらず、そのために歴史研究や他の社会科学との共同作が犠牲になっている。経済学者たちはあまりにしばしば、自分たちの内輪でしか興味を持たれないような、どうでもいい数学問題にばかり没頭している。この数学への偏執狂ぶりは、科学っぽく見せるにはお手軽な方法だが、それ をいいことに、私たちの住む世界が投げかけるはるかに複雑な問題には答えずにすませているのだ。・・・
はじめに P35 ートマ・ピケティ 『21世紀の資本』
ピケティさんは、パリ経済学校経済学教授なので、経済学のど真ん中の人だと思うのですが、
「ガキっぽい情熱を克服できておらず、そのために歴史研究や他の社会科学との共同作が犠牲になっている。・・・自分たちの内輪でしか興味を持たれないような、どうでもいい数学問題にばかり没頭している。」
ストレス溜まってるのかなって(笑)
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