AmazonのPrime Readingで見かけた「マンガでわかる ベンジャミン・グレアムの投資術」を読んでみました。
以前、ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」を読んだのですが、投資を始めた頃だったこともあり投資用語もほとんどわかっていなかったので、めちゃくちゃ寝付きが良くなるだけの難しく感じた本でした。
ただ、この本はタイトルで分かるようにマンガもあるので、ざっとベンジャミン・グレアムの投資術である「バリュー投資」を知ることができちゃいます。
バフェットさんが言っている「シケモク理論」が、本書だと「葉巻の吸いさし」と表現されていました。コンプライアンスですかね。。
「マンガでわかる ベンジャミン・グレアムの投資術」は、どんな本か?
各Partの流れは、以下のようになっています。
- 概要の説明
- マンガでわかりやすく
- 詳細を説明
【目次】
- PART1 幼少期〜青年期 母の姿から事実を把握することの大切さを学ぶ
- マンガ【幼少期〜青年期】リスクを抑えることの重要性を学ぶ
- 【重要シーン①】投資家を惑わせるミスターマーケット
- 【投資術①】元本を保全するために安全域を確認する
- 【重要シーン②】信用取引で母が大きな損失を出す
- 【投資術②】投資と投機を分けてリスクを回避する
- PART2 成人期 ウォール街への就職と財務分析への挑戦
- マンガ【成人期】ウォール街で財務の分析手法を学ぶ
- 【重要シーン①】投機的投資の発端に気がつく
- 【投資術①】財務状況を見極める貸借対照表の読み方
- 【重要シーン②】銘柄情報を集めて定量的に分析する
- 【投資術②】損益計算書から稼ぐ力を読み解く
- PART3 壮年期 世界恐慌での失敗をきっかけにバリュー投資を開発
- マンガ【壮年期】割安な銘柄でファンドを救う
- 【重要シーン①】噂話に流されず正確な情報を集める
- 【投資術①】無形資産を正しく捉え資産価値を把握する
- 【重要シーン②】世界恐慌を乗り切るためバリュー株へ投資
- 【投資術②】バリュー投資の要 ネットネット株を探す
- PART4 最盛期 名著を執筆しバリュー投資を世に知らしめる
- マンガ【最盛期】身につけてきた財務分析の知識と経験を本にまとめる
- 【重要シーン①】名著を通じて投資哲学を伝える
- 【投資術①】防衛的投資家が目指すポートフォリオ
- 【重要シーン②】投資スタイルで銘柄選択を変える
- 【投資術②】防衛的投資家が買うべき銘柄の特徴
- 【重要シーン③】大学で教鞭をとりつつファンドを拡大させる
- 【投資術③】積極的投資家が活用する投資の種類
- PART5 熟年期 現代に通じる弟子たちのバリュー投資
- マンガ【熟年期】投資の研究を続ける
- 【重要シーン①】過去の値動きから売りの基準を確立
- 【投資術①】グレアムが確立した売りのタイミング
- 【重要シーン②】ファンドの閉鎖と弟子の活躍
- 【投資術②】バリュー投資を継いだ弟子たちの「発展型」
気になったところ
P.10 投資における4つの原則
- 自分が何をしているのかを知れ ー己の事業を知れ
- 決して自分の事業を他人任せにしてならない
- 投機的行為には手を出してはならない
- 自分の知識や技術に勇気をもって従うべきだ
P.54 財務状況を見極める貸借対照表の読み方
流動比率(%)を確認する
P.76 割安な銘柄(バリュー株)のイメージ
バリュー株のイメージが凄くわかりやすかったので、マンガ部分を引用しておきます。
P.90 バリュー投資の要「ネットネット株」
グレアムが編み出したネットネット株とは、時価総額(株価 X 発行株式数)が正味流動資産(流動資産 ー すべての負債)の3分の2以下であれば割安という基準でした。
ただ、在庫や原材料は換金性が低い場合があるので、監修者の「かぶ1000氏」は、換金性が高い流動資産から総負債を引いたものが時価総額より大きいことを基準としています。
換金性が高い流動資産は、貸借対照表にある「現金及び預金 + 受取手形及び受取金 + 投資有価証券 − 貸倒引当金」が該当します。
P.130 手軽に割安銘柄がわかるミックス係数(グレアム指数)
割安なミックス係数は「PER x PBR = 22.5以下」とされていますが、前提として7つの基準があります。
- 適切な事業規模:小型株は避ける
- 健全な財務状況:流動資産が流動負債の2倍以上かつ負債が株式資本の2倍以下
- 収益の安定性:過去10年で安定した収益がある
- 配当歴:20年連続で配当を出している
- 収益の伸び:過去10年のうち直近3年の1株あたり純利益が最初の3年より33%以上上昇
- 妥当なPER:PERが15倍以下
- 妥当なPBR:PBRが1.5倍以下
ミックス係数は上記の6,7の例外基準になっています。
P.158 グレアムが確立した売りのタイミング
- 一般的には、銘柄ごとに50〜100%の利益目標を設定し、その価格が実現したタイミングで売却を推奨。
- また、保有期間はおおむね2年〜3年半とし、保有期間内に目標の株価が実現しない場合はその時点で売却するべき。
「マンガでわかる ベンジャミン・グレアムの投資術」を読んだ! のまとめ
「賢明なる投資家」は、すごく眠くなってしまったのですが、本書だと途中にあるマンガが読みやすくしてくれているので、数時間でサクッと読むことが出来て、バリュー投資をざっくり知ることが出来ました。
この本の中でもちょこちょこ出てきましたが、ベンジャミン・グレアムとデビット・L・ドットが書いた「証券分析」が図書館にあったので借りてみたのですが、想像以上の鈍器本でした。
頑張ったら今回は読めるかな。。
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