ず〜〜っと気になっていたベンジャミン・グレアムの「証券分析【1934年版第1版】」を読んでみました。
前回読んだ「マンガでわかる ベンジャミン・グレアムの投資術」でやっぱり気になったので、図書館で検索してみたらすぐに借りれました。
ちなみにベンジャミン・グレアムは、ウォーレン・バフェットの師匠でバリュー投資の父ですね。
この「証券分析」は当時のプロ証券マン向けに書かれた本だったようで、一般向けにわかりやすくしたのが「賢明なる投資家」だそうです。
そして「証券分析」は想像以上の鈍器本で、MacのMagic Mouseの横幅と同じぐらいの厚さがあり、
価格も1万円を超えます!!
ただ1934年の本なので、事例として書かれているのは当時の内容ですが「投資と投機の違い」や「財務諸表の分析」など、現代でも使える考え方や投資をする姿勢を学ぶことが出来ます。
「証券分析 【1934年版第1版】」は、どんな本か?
【目次】
- 第1部 証券分析とそのアプローチ
- 第2部 確定利付き証券
- 第3部 投機的な性質を持つ上位証券
- 第4部 普通株の投資理論
- 第5部 損益計算書の分析と普通株の評価
- 第6部 バランスシートの分析―資産価値の意味合い
- 第7部 証券分析の補足的要素―価格と価値の矛盾
気になったところ
P.30 連動しない証券の価値と価格
価値と価格に差があるからバリュー投資ができるし、逆の場合だとプレミアムが付きすぎて高値づかみになってしまう。
P.47 さまざまな要因と市場価格との関係
今でもそのまま使える図表です。
P.74 損益計算書
現代では、財務3表として貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/F)の3つが当然のようにありますが、昔はデータが公開されていなかった!
P.84 投資と投機の一般的な違い
1934年に言われていた「違い」は、2024年の今でも投資を始める最初に言われることですね。
グレアムによる「投資と投機の一般的な違い」は以下です。
- 投資:詳細な分析に基づいて、元本の安全性と満足すべきリターン(投資収益)を確保する行為
- 投機:上記[投資]の原則を満たさない行為
P.646 コカコーラとP&G
今でも大手の「コカ・コーラ」と「P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)」の社名が出てきて、なんか感動した(笑)
P.656 忠告
「第42章バランスシートの分析」の最後に出てきた[忠告]です。
忘れちゃいけないのでメモメモ。
株を買い付ける場合は
【自分がどういう投資をしようとしているのかをよく認識し、分別ある行動を取っているのだと自らが納得できる投資でなければならない】
P.665 株主からの圧力
株主が取締役会の言いなりになってしまうのはダメですよ!という内容ですが、東証改革でアクティビスト(物言う株主)が動き出しているのは、当然のことなのですね。
今の一般株主は、以下に出ている「無関心で従順な株主たち」になっていますよね。
それもこれも「詳細な分析に基づいて」投資をしているわけじゃないから、まともな質問や提案ができないよなぁ〜と、不勉強を感じました。
「証券分析 【1934年版第1版】」を飛ばし読みした! のまとめ
なんだかんだで1ヶ月間、「証券分析」を手元において読んでいたんですが、なかなか時間が足りず飛ばし読みになりました。
ただ、約100年前の本なのに、本質の部分は変わっておらず、今でも通用しているからバフェットさんがお金持ちなんですね。
投資を始めた頃に「賢明なる投資家」を読んでみたのですが、経験と勉強が足りず、わからない言葉や意味のわからないことが多かったので、よく眠れる本になってしまいました。
しかし数年経ってよりわかりにくいと言われる「証券分析」がある程度楽しめたので、「賢明なる投資家」を再読してみようと思います!
目指せ!バフェット!!
コメント